LINE Pay 300億円祭は失敗か!?1000円を受け取らない人の心理

5月20日(月)よりSNSアプリLINE300億円祭を開催しています。
300億円祭ではLINEのユーザーがLINE上で繋がっている友達にLINE pay1,000円分の残高を無料でプレゼントできます。
プレゼントを贈る人数に縛りはありませんが、自分が1,000円を受け取るには誰かからプレゼントしてもらうしかありません。
LINEは合計300億円分プレゼントするということなので、3,000万人に1,000円を山分けする計算になります。

友人にLINE Pay残高1,000円分をプレゼントしてみた

おもしろそうなので、私も早速この企画に乗ってみました!

私が贈ったのは10人です。
私の負担は0円で10人に1,000円を配布することができました。
10人×1,000円=1万円です。
日常生活において特別な日でもないのに1万円を他人にプレゼントすることなんてありませんよね!?

とりあえずLINEで10人に贈って受け取った人がどんな反応をするのか様子を見ました。
全員が既読になったのを確認しましたが、プレゼントを受け取った人は結構微妙な反応が多かったです。
私の場合、親しい人に絞って10名に贈りましたが、何らかのリアクションがあったのは3名でした。
他の7名は既読スルーです。

実際に会って現金を渡すわけではないので、
既読スルーの人の感情はわかりませんが、衝撃を受けたのは返事をしてくれた友人の一人の反応でした。
「ありがとう!でも、俺LINE payやってない。」といった内容でした。

遠まわしに受け取り拒否ってことですね!

実にもったいない!

たまたま、その友人と飲む約束をしていたので、さりげなくお金の使い方について聞いてみました。
日頃QRコード決済どころか、クレジットカードも使っていないと言っていました。

お金として使用しているのは現金のみ。

この時点で、非常に損をしていますね。
せめてクレジットカードでも使っていればポイントが溜まるのに!

お金に困っていないという人であれば、1,000円のプレゼントに興味なくても問題ないのですが、彼の場合は妻子がいて小遣い制です。
いつも小遣いが少ないと嘆いているのに、1,000円のLINE Payに興味を示さないというのは非常にもったいない気がします。
彼は喫煙者なので、小遣いで煙草を買うくらいなら1,000円のLINE Payで買えばいいのにと思ってしまいます。

今回のキャンペーンについて調べてみると、私の友人だけでなく、せっかくプレゼントされた1,000円を使う気もなく放置している人がたくさんいるということがわかりました。
1,000円という金額を前にして受け取らないことを選択した人の心理を探っていきたいと思います。

LINE Payの受け取りについてネットの反応も様々

身内だけでなく世間はどんな反応をしているのかツイッターで調べてみました。

 

紹介したのはごく一部ですが、素直に得したと喜ぶ人もいれば、受け取っていない人もいるようです。

LINE Pay1,000円分を受け取らない理由

①LINE Payに興味が無い
300億円祭の狙いは新規ユーザーの獲得にあると思います。
LINEとしては300億円を投資してでも多くの新規LINE Payユーザー獲得したいのでしょう。
(実際には受け取らない人もいるので300億円も使いませんが)
LINE Payは新たにアプリをインストールしなくてもLINEアプリ内で使用できるのでQRコード決済を始めるハードルは低い方だと思います。
それでも、LINEとLINE Payは別物と考える人が多いのでしょう。

私の友人の場合もそうですが、1,000円をもらえるというメリットとLINE Payを登録する面倒さを天秤に掛けたら後者の方が勝ったということですね。

②本人確認がめんどくさい
私の場合、キャンペーン前からLINE Payユーザーだったので本人確認はありませんでした。
そのため、すぐに1,000円が残高としてプラスされました。

しかし、新規登録の場合、本人確認が必要です。
1,000円を受け取るということには興味があっても、本人確認の作業が思いのほか面倒で途中であきらめる人が続出しています。

1,000円受け取るために、そこまで面倒なことはしたくないという心理ですね。

一方で、本人確認の申し込みまで済ませたけど、新規登録者が多すぎてLINE側の確認作業が遅れているという不満の報告もあります。
LINE側が本人確認の承認をしないと1,000円分の残高はつきません。
なかなか本人確認の申請が完了しないということで、イライラしているユーザーも多いようです。

300億円祭の効果は?

まだ、キャンペーンは終了していないので効果の確認はとれません。
私の意見としては、300億円祭はイマイチだったかな?と思います。

300億円祭がイマイチだと感じた理由

①最大でも1,000円しかもらえないという設定がイマイチ
QRコード決済のライバルPayPayは以前100億円還元キャンペーンを行っていました。
LINEの300億と比べると総額は1/3ですが、ユーザーとしてのメリットは大きかったです。
なぜなら還元額の上限が高かったからです。

先日まで行われていた100億円還元キャンペーンの第2弾では、1回の買い物につき20%(最大1,000円まで)還元というサービスを行っていました。
利用額が少なければ還元も少ないですが、利用頻度が多ければ1,000円以上は還元されるのでヘビーユーザーからは重宝されていました。
1回の買い物につき1,000円までという設定も絶妙だったと思います。
小さい買い物を何度もさせることになるので、PayPayを使う習慣が自然と身に付きます。

今回のLINE Payのキャンペーンでは、多くの人を紹介しても1,000円しかもらえません。
これではヘビーユーザーにとってメリットがありません。
1,000円もらっても、すぐに使い切ってしまいます。
せめて受取の場合5,000円分まで受け付け可能とかにした方が良かったのではないかと思います。

新規ユーザーであっても、これを機にたくさんの人を招待して自分も招待を受けることで5,000円の残高が受け取れるのであればモチベーションが上がります。

また、上限が1,000円であれば、登録作業が面倒という理由で割とあっさりと諦めがつきます。
しかし、もう少し付与額が高ければユーザーのモチベーションも上がっていたのではないかと思います。

LINE側の配布額は300億円という設定のままで良いのですが、広く浅くし過ぎたのが失敗だったのではないかと思います。

②新規ユーザーの獲得チャンスを逃している

LINE Pay初登録で1,000円を受け取ろうとしている人も多数います。
LINE Payの思惑通り新規ユーザーに繋がる・・・はずでしたが、結構な確率で見込み客を逃してしまっています。

第一に、本人確認の設定がめんどくさすぎるという点が挙げられます。
特に撮影による本人確認がなかなかうまくいかない人が多いです。
何回かチャレンジしてできなかったら、諦めるという人が多いようです。

次に、LINE側がサーバーの対策をしていなかった点です。
本人確認をしようと思っても、回線が込み合って繋がりにくい状態が続いていたようです。
ユーザーはそんなに暇ではありません。
繋がらない状態が続くとモチベーションが低下してしまいます。

最後の理由としては、やはり1,000円という金額の設定です。
1,000円という金額では、残念ながら、多くの人にとって絶対に欲しい金額ではなかったようです。

そのため、最初から興味がない人もいれば、途中であきらめる人も出てきました。
1,000円で人の心を動かすことは難しいようですね。