2019年5月1日から時代は「平成」→「令和」へと移り変わりました。
今回は令和になったこれからの時代、日本社会はどのような働き方・稼ぎ方に変化していくのかというお話をします。
その前に、昭和、平成の働き方から振り返ってみましょう。
昭和の働き方
昭和は戦後、高度経済成長でどんどん経済が発展していった時代です。
多くの日本企業が右肩上がりに成長していきました。
サラリーマンの収入もどんどん上がり、貯金をしていれば高金利で勝手にお金が増えていきました。
物を作れば、とりあず大抵のものは売れていました。
1950年代になると三種の神器と呼ばれる白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫を所有することが各家庭のステータスになっていました。
1960年代になると新・三種の神器または3Cと呼ばれる商品が流行り出しました。
3Cとは、カラーテレビ、クーラー、自動車のことです。
多くの企業は大忙しで当然のように残業をしていました。
その代わり、働けば働くほど、会社の業績は上がり給料も上がっていきました。
家族であれば、夫が会社で稼いで、妻は家庭を守るという考え方が一般的でした。
現代では共働きが増えているので、あまり聞かなくなりましたが、当時はご主人のことを一家の大黒柱と呼ばれていた時代です。
終身雇用が当たり前で、1つの会社で定年まで働き続けることが美徳とされていました。
平成の働き方
昭和後期(昭和61年)から平成3年にかけてはバブル景気が訪れました。
バブルが弾けた以降は、長期に渡って不況が続きました。
日経平均株価はバブル期に最高で38,957円にまで達しましたが、平成が終わるまで、この数値が更新されることはありませんでした。
バブルが弾けたことで、日本は長期に渡る不況に陥りました。
昭和の高度成長期はテレビ、洗濯機、クーラー、自動車等、どの家庭にとっても初めて購入するばかりのものだったので、ものすごいスピードで物が売れていました。
しかし、平成になると、どの家庭にも白物家電は揃っています。
物には困らない時代になったのです。
となると物は売れなくなります。
物が売れなければ、会社の売上が落ちます。
会社の売上が落ちれば、給料も下がります。
会社が倒産したり、リストラしたり、給料が下がったりするようになりました。
そうなると、ご主人1人の力で家族全員を養うのは困難になってきます。
平成は女性の社会進出が進み、共働きが増えた時代になりました。
高度成長期には、大企業に入れば一生安泰なんて言われていましたが、バブルが弾けてからは大企業でも倒産や合併が珍しくなくなりました。
サラリーマンは定年まで一つの会社で働き続けるという意識は徐々に変わり、転職しやすい環境が整ってきています。
令和の働き方
令和はどのような働き方が主流になってくるのでしょうか?
私は、自分が好きなことをビジネスにして複業(副業)する時代が訪れると考えています。
2019年4月より働き方改革が本格的に始まりました。
企業はできるだけ残業をさせずに定時までに仕事を終わらせる努力をしています。
有給休暇の取得率向上や男性の育児休暇も推奨しています。
令和の時代は、残業をせず福利厚生を充実させた上で、いかに効率よく利益を上げられるかが企業のテーマとなります。
AI(人工知能)が更に発展するので、今後は機械にできることは機械にさせて人件費は削られます。
社員としては、労働時間が短くなるので残業代はあてにできなくなります。
今まで残業代が多くついていた人はこれから収入が減るリスクが増えます。
その代わり、これからは副業が認められる時代へと移り変わっています。
以前は副業と言えば、お金のために雇われて働くのが常識でした。
夕方まで正社員として働いた後、夜は飲食店、コンビニ、キャバクラ等で働く人は、好きだからではなく、お金のために仕方なく働いている人の方が圧倒的に多いと思います。
しかし、ここ数年で副業の在り方が大きく変わってきています。
それは、自分のビジネスで副業をはじめる人が増えてきているということです。
「間借り」で副業
週末や曜日限定で自分の店を構える人も増えてきています。
私は現在、大阪に住んでいますが、大阪には「間借りカレー」を経営する副業事業主が多数存在します。
間借りとは、自分専用の店舗を設けずに、他店が営業していない時間をレンタルして経営する方法です。
よくあるのは居酒屋の間借りです。
居酒屋は夜のみ営業している店が多く、昼間は店舗が空いているので、その時間だけ借りて店を出します。
間借りカレーのメリットは低予算低リスクで始められることです。
店を貸す側としても使わない時間に不動産収入を得られます。
間借りというスタイルで出店することで、サラリーマンとして働きながら、空いた時間で自分の店を経営できます。
サラリーマンとしての安定した収入があるので、店の経営がうまくいかなくても問題ありません。
逆に、間借りした店が大繁盛すれば専業として独立することもできます。
飲食店の開業を夢見るサラリーマンは多いと思いますが、脱サラには大きなリスクが伴います。
しかし、間借り店舗の登場により、脱サラする前に、自分の実力を試すことが可能になりました。
これによりサラリーマンは低リスクで独立を目指すこともできるようになりました。
とはいえ、飲食店の経営は収入が不安定です。
そのような人はサラリーマンと飲食店経営の二足のわらじで経営し続けることも可能です。
間借りであれば最初から独立を目指さずに趣味として店を始めるという人も出てきています。
好きなことをビジネスにしてお金を稼ぐ良い例ですね。
情報発信で稼ぐ
現在はInstagram、Facebook、Twitter、YouTube、ブログといったSNSが発達しているので、誰でも無料で気軽に不特定多数の人へ情報発信ができる時代になりました。
日本FP協会が2018年に発表した小学生の「将来なりたい職業」集計結果では男子児童のランキングでYouTuber(ユーチューバー)が第6位になりました。
将来の夢ではなく、小学生にしてYouTuberとして活躍している人もいます。
現代の小学生の頭の中には、好きなことで食べていけるという感覚が既に備わっていると言えますね。
YouTubeの良いところは、好きなことを発信してお金を稼げることです。
しかも、作った動画は無料で公開できます。
楽器が得意な人は演奏動画を披露できます。
勉強が得意な人は、得意科目の講義を配信することができます。
YouTubeの収入源は広告料なので、動画の再生回数が増えれば増えるほど広告収入が増える仕組みになっています。
つまり、あなたが好きなことを披露して、多くの人の支持を集めれば青天井でいくらでも稼げるようになるのです。
インスタグラムやツイッターは広告収入がないので、それだけで稼ぐということはできません。
しかし、フォロワー数が多くなり、いわゆる「インフルエンサー」と呼ばれるほど有名人になれば、企業から仕事のオファーが届く可能性もあります。
自社製品をインスタで紹介してもらう代わりにインフルエンサーには広告料が支払われます。
無料サービスであっても、ある程度極めればビジネスにすることも可能です。
SNSは無料で登録できる成果報酬型のサービスなので、誰でも気軽に始めることができます。
デメリットとしては、すぐには稼げないことです。
中には例外的な人もいますが、基本的にSNSで稼げるようになるまでには時間がかかります。
価値のある情報を提供し続けられれば、信用されてフォロワーが増え、動画の再生回数に応じて収入が増えます。
YouTubeは内容次第では空いている時間に自宅で撮影、編集できるので、副業にするにしても手軽に始められるビジネスですね!
AIができる仕事はやがて消滅する
好きなことを仕事にして副業すると言われても、好きなことがないという人もいると思います。
でも、お金は欲しい。
そんな場合は、今までと同様に、コンビニのバイト、居酒屋のバイトのような時間を切り売りする労働収入によって副業をすると思います。
しかし、令和はAIが発展する時代です。
今では当たり前のようにバイトが必要な仕事であっても、AIの発達によってこれからなくなる仕事もあります。
昭和から平成にかけて、ほぼ消えた仕事と言えば何が思い浮かびますか?
たとえば、改札の切符切りの仕事があります。
自動改札機の登場により、改札口で立っている意味がなくなりました。
他にも、徐々に無人化が進んでいるのがレジです。
スーパーでは、セルフレジの導入が進んでいます。
これにより、レジのバイトの募集が減りました。
近い将来、セルフレジ、無人レジのみの店が増えてくると思われます。
そうなると副業として、レジ打ち関係の仕事をしようと思っても、その仕事がなくなっている可能性が出てきます。
令和ではAIが更に発達するので、事務的な仕事はどんどんAIが奪っていきます。
これからの時代は事務的な能力を身につけても、正確性ではAIに敵わないので意味がありません。
ということはAIにはできない価値を生み出すしかないのです。
それは、あなたの個性です。
AIは情報処理能力には長けていますが、創造力はありません。
バイトでできる仕事というのは、大抵は今後AIができる仕事です。
令和の時代を生き抜くためには本業の他に、あなたの個性を活かした仕事をする必要があります。
そのためには、副業として自分だけのビジネスを持つことが重要と言えます。